整体師伊藤の失敗談

手技だけの独立・・・・ダメージ★★★★

体験談でも書いていますが、不詳伊藤の一度目の独立はわずか半年ほどで幕を閉じています。
師匠の元で指名やチップをいただいて調子に乗って独立しましたが、もうひとりの師匠が言う『腰痛を解消する技術とお客様を集める技術は別』という事が、当時は理解できていませんでした。

依頼をいただいても、まるで手技自慢のような施術で、せっかくの縁を自ら台無しにしている状態だったといえます。

その後必死になってマーケティングを勉強しましたが、マーケティングの本質に気が付くまでにも随分と時間がかかりました。正直に言うと本質が見えたのはつい最近(2008年初頭)です。

無から始めた整体の本質に気付いたのは、勉強を始めて2年ほどでしたが、マーケティングは3倍近くの時間がかかっています。
余計な知識や半端なプライドなどが邪魔をしていたんですね。
これらを1回ゼロにする必要がありました。

私が気付いた本質は・・・・手技もマーケティングも一緒でした。
どうやら多くのものが、本質は同じようです。

教訓:知っていると、やっているは違う 

各種割引

■初回1000円引き
■紹介割引(紹介先紹介元共に1000円引き)
■ポイントカード

ほか各種キャンペーン。どれもはっきり効果を感じる事はできませんでした。
当たり前ですが、割引したらその分数を売らなければならないわけで、数に限りがある整体という業種の場合、『薄利多売』は性質上無理があるように思います。

消費行動には理由が必要で、『安い』というのも理由のひとつかも知れませんが、こと整体という業種に関しては、その理由は下位にあるのではないでしょうか。
紹介割引が欲しくて紹介をしてくださった人はいませんし、ポイントカード廃止にともなって利用が途切れた人もいません。

整体を買っていただくには、もっとほかの理由を追求する必要があるようです。

教訓:理由なき割引は自らの首をしめる

チラシ大量発注

出張施術専門の会社で修行もした。
マーケティングの本も沢山読んだ。
どんなチラシが良いのかも勉強した。
再起をかけて『訪問整体からだ応援団』始動。
考えに考え抜いた自信(思い込み)のチラシを気合で大量発注!

A4両面印刷を2枚折り合わせて、都合8ページの小冊子風チラシの完成。
2万枚ずつで計4万枚の両面印刷しめて12万円なり。

1万冊ほどはこつこつポスティングしましたが、残りは納品された時の形のままリサイクルセンターに持ち込みました。
反応のないチラシをまく事ほど空しい事はないですから。

1万冊ほどまいたチラシから来た人はわずかに2人。反応率0.02%。
一人当たりの広告費3万円(笑)いや6万円か。半分は捨てましたけど。
この1回きりで止めてしまったので、私の場合チラシに関しては完全に失敗です。

『大丈夫だろう』はただのギャンブル。
運転免許を更新する時にもそんなビデオを見せられますね。『だろう運転はやめましょう!』みたいなやつ。

『向こうが止まるだろう』とか『出てこないだろう』はギャンブルですね。
当たるも八卦当たらぬも八卦で運転してはいけないのと同じ。
そんなチラシでは事故っても当然です。

今なら少しはチラシでも集客できそうな気がしますが、私には向いていないと判断したのでもうやりません。

教訓:先ずは小さなカッターから刃物の使い方を覚えよう。手を切っても少しで済むから。

予約ミス・・・・・★★

からだ応援団の場合、リピーターさんがほとんどなので、たまにメールフォームから予約をいただく以外は、口頭でのやり取りをして手帳に記入するというスケジュール管理をしていました。
立ち上げ以来6年近く、このやり方でトラブルは無かったのですが、なんとつい最近(2009年1月)その時は訪れてしまいました。

いつものように次回の予約をいただいて手帳に記入したのですが、確認が甘かったようです。
『今日は空いているな』とスケジュールを確認し、所要を済ませてから事務所に到着。しばらくすると電話が鳴りました。

○「××です。予約を確認したいのですが・・・」
●「こんにちは。えっと、、、明日ですね」(ココまでは自信満々)
○「・・・・そうですか。今日ではなかったですか?」(冷や汗)
●「!?!?もしかして今日いらっしゃいましたか!?」
○「ええ・・・・」

この方は訪問ではなくわざわざ隠れ家まで施術を受けに来てくれるのです。しかもけっこう遠いところから。
もう何が何やらわからず、とにかく平にヒラに謝って次回の予約をいただくことが出来ましたが、本当に申し訳なくて。

○「いつもはカレンダーに書くんですけど今回は書かなかったので私が間違えたのかも・・・」
そんなフォローをしていただいたのが尚申し訳なく。

そこで、曜日が決まっている人以外は、2枚の紙に書いてもらうようにしました。1枚は私用、もう1枚はお客様用。
これでどちらも間違う事はないでしょう。

教訓:目の前で書く!

ちなみに・・・・・
もし常連さんと新規さん、ダブルブッキングしてしまったら(あってはならない事だけど)あなたはどうしますか?どちらに謝りの電話をかける?

そして今(2013年)思う最大の失敗

整体で独立をした際の失敗談をまとめてきましたが、今になって『これぞ最大の失敗』と思える事を書き足そうと思います。
それは何といっても、1度目の失敗時と2度目の独立から数年間の“心構え”です。

フリーランスとして仕事をする場合『仕事とプライベート切り替えるのが大変』という話しは聞いたことがあると思います。確かに“切り替えよう”とするとまったく大変です。
ONとOFFを使い分け・分け隔てる。
ワタクシ伊藤も、そうしようとしていました。これが最大の失敗。

今思うに、分けれらるのはお給料をもらっている人なんだと思います。
フリーランスで仕事をするなら分けない心構えが必要です
『いつでも自分でいる事』『町でバッタリ患者さんに会っても無問答』
じゃないと疲れますし、“独立”する意味もありませんね。

天井無しに稼げるとか、時間の融通がきくとか、色んなメリットがあると思いますが、
【いつでも好きな自分でいられる】
それがフリーランスで働く事の最大のメリット。本質なのかもしれません。

全部遊び

大体、伊藤という奴は遊ぶ事が“やぶさかでない”。そんな輩が整体を“仕事”としてやって上手くいくはずもありません。

高い受講料や施術費用をお支払いしてくださる皆さんには申し訳ありませんが、今は全部遊び。
遊びなので時間外の依頼でも飛んでいく事もあれば、時間内でも電話に出ない時がある。
授業時間でもないのにスクール生・卒業生の質問や希望に応えたり、無償で会いに行ったり、合宿を開催したり・・・・・。“仕事”と思っていたらそうはいきません。

  • いつでも自分で
  • やりたい事だけをやりたい時に

これはつまり、遊んでいるとしかいえない状況なのです。

  • 週に12時間ほどしか働かない時もあれば
  • 1日16時間働いている時もある
  • ずーーっと働いているような気もするし
  • ずーーっと遊んでいるような気もする

これが今(2013)の正直なところです。お蔭様で大変気に入っております。