【寝方の真相】仰向け・うつ伏せ・横向き。寝相に隠された以外な意味

【寝方の真相】身体と脳をリセットする睡眠のための寝相考察

長時間のデスクワークで1日中座りっぱなしという場合を除けば、1日の内で1番長い姿勢は“寝相”でしょう。寝ている時の姿勢は、心身に、つまり人生に多大な影響を与えるので真面目に考える必要があります。

ついなんとなく『うつ伏せ』や『横向き』で寝てしまう人、寝ても寝ても疲れが抜けないという人に読んでもらいたい良い眠りの為のエントリです。

【事実確認:1】うつ伏せ・横向きで寝ると起きること

ここだけの話、ワタクシうつ伏せで寝るの好きです。なんていうかこう安心感があります。

ただ、うつ伏せで寝ると否応なしに頸がどちらかへ回旋しますから、毎日同じ方向へ顔を向けていたら肩甲骨・鎖骨と頭の間あたりにある筋肉に左右差が出てきます。

『屈筋群が優位に働く』という反射も生じるのがうつ伏せ。意識的に曲げようとしなくても勝手に色んな関節が曲がってしまうのです。

【寝相の話】うつ伏せで生じること

各関節の動作

【頸】右回旋
【肩甲骨】外転・上方回旋
【肩関節】外転・外旋
【肘関節】屈曲
【橈尺関節】回内
【股関節】内旋(左)外転・外旋(右)
【膝関節】屈曲(右)
【足関節】底屈

横向きで寝ると腕・脚は尚更に曲がります。どんどん発展すると背骨も丸めだしてお腹の中にいる赤ちゃんのような姿勢になるのが横向きです。ちなみにこれは寝たきりのお年寄りと同じ格好でもあります。いつも下にしている側は圧迫され万病の元『血行不良』を生じ床ずれなども起こります。

【寝相の話】横向きで生じること

各関節の動作

【頸】屈曲
【肩甲骨】外転・上方回旋
【肩関節】屈曲・内転・外旋
【肘関節】屈曲
【橈尺関節】回内or回外
【胸腰部】屈曲
【股関節】屈曲・内転
【膝関節】屈曲
【足関節】底屈

うつ伏せでも横向きでも、肋骨&横隔膜の動きが阻害されて呼吸が浅くなってしまうという共通点もあります。

【事実確認:2】仰向けに寝ると起きること

『伸筋群が優位に働く』という反射が生じるのが仰向け。各関節を伸ばすための筋肉が働きやすくなって関節という関節が勝手に伸びやすくなります。大草原に寝転がって大の字になるさまを思い浮かべたら皆さん納得するはずです。

【寝相の話】仰向けで生じること

各関節の動作 ほぼゼロ。

解剖学的基本肢位、通称ゼロ度に限りなく近い姿勢で寝られるのが仰向けです。
肋骨&横隔膜の動きも阻害されることなく、大抵の人は反射的に腹式呼吸になり肺に溜まった空気の入れ替えができます。

【事実確認:3】そもそも寝る(睡眠)とは何か

寝ないとどうなる?

ラットを用いた実験では2週間足らずの断眠で全て死んでしまったという記録があります。人間の場合、研究者が立ち会った信憑性の有る断眠記録は264時間(11日間)。死んでしまうことはありませんでしたが、妄想、幻覚、記憶障害などを生じたようです。

『寝なくて死んだ』という【人】の記録はありませんが、心身の恒常性を維持するため、起きている時に損なわれた機能の回復をするために、睡眠が必要なのは明らかです。

睡眠と覚醒

睡眠は覚醒と一対でバランスします。
ちゃんと寝ないとちゃんと覚醒もしないし、ちゃんと覚醒してないとちゃんとした睡眠も得られない。神経伝達物質オレキシンが覚醒を促せば、同じく神経伝達物質GABAが睡眠を促します。

オレキシンは空腹になると狩りの為に覚醒すべく分泌されるので、夜更かししてお腹が空きすぎると寝付きが悪くなります。
睡眠を促すGABA(アミノ酸の一種)は近頃ストレス対策としてチョコレートなどに含まれていますね。

成長ホルモンの分泌

幼~青年期の成長に欠かせない成長ホルモンが活発に分泌するのは寝ている間です。多少の個人差はあるにせよ、子どもで10~12時間、大人でも8時間前後の睡眠は必要とされています。

「うちの子は宵っ張りで」なんて都合の良いこと言って、親の時間に子どもを付き合わせていると成長に悪影響があるってこと。身体だけならいざしらず、脳や精神の成長にも影響するわけで、「落ち着きがない」とか「覚えが悪い」とか子どもにダメ出しする前にちゃんと寝かせてあげましょうね。

成長が止まった大人の場合は、傷んだ組織の修復に成長ホルモンが欠かせません。「寝たら治る」のはホルモンのおかげです。

睡眠は記憶の整理

眠ることで神経細胞(=ニューロン)同士がつながった部分(=シナプス)に変化が起こることがわかっています。寝ている間に【記憶の生理】が行なわれるのです。

実際、徹夜で遊んでいると日時の感覚がわからなくなっていつの出来事だったか辿るのが困難になります。ちゃんと寝たなら日付別のフォルダに整理されるのに、寝ないとひとつのフォルダに全てのデータが入ってしまうわけです。

先の断眠実験に挑んだ若者は、実験後13時間ほどの睡眠ですっかり元通りになって障害など残らなかったそうですが、実験最中の記憶はどうなっているのか知りたいところですね。11日間がまるでたった1日のようになってるのじゃないかしら。

筋肉のリセット

断眠実験の若者は『首から下に大きな変化は見られなかった』とされていますが、実験中の姿勢によるはずです。

通常は、起きている間と睡眠時では重力の掛かる方向が90度違います。日中重力に耐えてきた筋肉をリラックスさせるのはもちろん、肘や膝など、曲がりっぱなしだった関節を伸ばして短縮していた筋肉をリセットするのも睡眠の役割です。

それを可能にするのが仰向けなのですが、リセットが追いつかなくなると、肘を曲げたくて手をお腹で組んでみたり、膝を曲げたくて足を四の字にしてみたり、うつ伏せや横向きへの伏線が現れることになります。

仰向け寝からうつ伏せ・横向けへの伏線

どこかできっちりリセットしないと、ジワジワと悪循環が進行してゆくのであります。

仰向けで寝るのは人間だけ?

仰向けで寝るのは人間だけ?

『仰向けで寝る野生動物はいない。だから人間も仰向けは不自然』などという早合点甚だしい記述を目にすることがありますが、外敵の居ない飼い犬や飼い猫ものうのうと仰向けで寝やがります。逆に言えば、うつ伏せや横向きでしか寝られないのは、何らかの外敵や危険があるというサイン。防衛本能、防御反射として、うつ伏せや横向きで寝てしまうのであります

屈筋群を短縮させて関節を曲げたり身体を丸めたりするのは、無意識・反射的なガードポジションです。本当に弱っていたり危険が迫っていたりするなら取るべき姿勢なので、お腹が痛たかったり腰が痛かったりしたら誰でも膝を立てたり横向きで丸まります。

ガードポジションだから安心感はあります。んがしかし、ずっとガードしていたらドンドン弱っていきます。当然肩こりや腰痛も明確に生じる。痛みは危険知らせる感覚ですが、痛みの前に姿勢の変化でもサインは出ているわけです。

サインを見落とさずに悪循環を解消しましょう。大丈夫、仰向けで寝ても襲われることはありません。しっかりリセットすれば明日の朝にはHPが回復して強さが手に入ります。強くなれば守る必要もなくなりますよ!

どうしても仰向けは苦手だという人は、この3ヶ所をたっぷりストレッチしてみてから寝てみてください。あ、キッカケとしての施術なら手力整体塾の卒業生が頼りになります。
施術を受けてもいつも通りに寝ちゃ元の木阿弥ですけどね。余計なことをしなければ身体には【恒常性】という機能が備わっています。一生懸命【治ろう】としている身体の邪魔をしないように!

仰向けで寝るためのストレッチ

おまけ、高価なマットレスは必要か?

高価なマットレスなどの宣伝文句に『脊柱の生理的湾曲をキープしたまま眠れる』といのがありますが、“生理的湾曲”は他の哺乳類には見られない二足直立の為の構造。二足で立ったがゆえに生まれたものです。つまり立つ時に必要なもので寝る時には要りません。

立った時と寝た時では重力の掛かる方向が90度違いますから、重力に押され(引かれ)てカーブが無くなるのが自然。四足動物の脊椎に生理的湾曲が無いことからも明らか。立ってる時・座っている時の癖を寝ることで折角リセットできるのに、寝てまで湾曲を維持するなんてナンセンスです。

お尻のあたりが一番重たいので、ベッドのマットレスなどはそのあたりからヘタってきます。お尻が沈みだしたら買い替えのサイン。生理的湾曲に合わせて沈むのではなく、沈みそうなところはむしろ固くなっている方が良いと思うんですけれどね。

固いマットレスだと寝ている間にも頭蓋から仙骨まで呼吸に合わせて結構動きますが、低反発素材だと呼吸で生じる動きをマットレスが吸収してしまい連動が阻害されます。これ、訪問整体ならではの気付きであります。動かない=血行不良(循環不良)が生じるので、寝起きで腰が痛い・首が痛いなんてのは寝具所為がとても多いのです。

まとめ

絶対仰向け!という話ではありません。朝まで微動だにせず仰向けで寝ていたら別の問題が出てきます。それぞれにあるメリット・デメリットを理解してその時々に合わせて最適なものを選びましょう。

うつ伏せじゃなきゃ、横向きじゃなきゃ、この枕じゃなきゃ・・・・そんな思い込みを手放せない人は試しに部屋の模様替えでもしてみてください。壁や窓と寝床の関係が変わったら案外あっさり向きが変わったりします。

ヘトヘトに疲れるまでで遊んで寝たら治る。そんな子供の寝方が理想です。たまには気絶するように眠れるくらいクタクタに疲れてみましょう。きっとどんな寝相でも寝られるはずです。

とにかく、一生の1/3は寝るのです。リセットタイムとして上手いこと活用しないとドえらい事になります。
ちょっと頑張って仰向けで、腕脚を伸ばして寝てみましょう。日中の姿勢が残っていますから少々やりづらいかもしれませんが、わざわざ時間を割かなくても寝るだけストレッチができてセルフケアになります。

くれぐれも、治ろうとしている身体の邪魔をしないように!

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