整体師自らが特定のスポーツに傾倒している場合を除き、整体院にやってくるお客さんの多くは『立つ・歩く・座る・寝る』という“日常”で身体を痛めている事が大半です。な・の・で、腰痛の治し方や肩こり解消法などを学ぶよりなにより、物理的に無理のない正しい『立ち方・歩き方・座り方・寝方』を知っておく事がとても大切です。

治る寝方・弱る寝方。仰向けで寝ることの意味
腰痛や肩コリ解消はもちろん健康全般のためにも、『理想的な姿勢』が気になる人が増えているようです。長時間のデスクワークで1日中座りっぱなしという場合を除けば、1日の内で1番長い姿勢は“寝相”かもしれません。寝ている時の姿勢は、身体に、つまり人生に多大な...

歩き方がわからない!そんなアナタに

立ち方・座り方同様、歩き方・走り方についても『健康』を食い物にする魑魅魍魎が好き勝手言いふらし書き散らしているので、一体全体どれが正しい歩き方なのかさっぱりわからなくなっている人は結構いらっしゃると思います。お疲れ様です。

頭に本を載せて歩けだとか、踵を付けずに走れだとか、正解だけを求めようとすると何がなんだかわからなくなります。何故なら普遍的に正しい歩き方・走り方は無いからです。
歩き方・走り方のアンサーはありませんが、『アナタが求めるモノが何か』が定まればソリューション(解決策)は定まってきます。

ハイヒールでの美しい歩き方

まず知っておいて欲しいのは、『つま先立ち状態で美しく歩く』というは実は生理に反しているということ。モデルさんなどのプロフェッショナルはそれなりの努力を重ねて美しく歩いているということです。

二足歩行をするためにボク等のカカトは地面に着いたのです。逆に言えば、踵が接地しないと二足では歩けない。(少し極端ですが)

レッサーパンダは踵が接地してる

踵が接地する数少ない哺乳類。二足で立つのもお手の物。

踵が接地していない他の哺乳類同様、つま先立ちになると膝が曲がりやすく(伸ばしにくく)なるのが生理なので、ちょっと油断すると膝が曲がって格好悪くなります。モデルさんなどのプロは努力と根性でしっかり膝を伸ばして美しく歩いているのです。

しかも彼女たちはここ一番の時のために、お仕事の無い時はペタンコのスニーカーを履きます。いつもヒールでは脚にとって良くない事を知っているのです。

ここ一番、ハイヒールで格好良くキメたい時は根性で膝をしっかり伸ばす。それが肝心。しっかりと伸びた膝をキープするために、いつもより少し歩幅を小さくして、1本のライン状を歩くように軽く脚をクロスさせるくらいが格好良いです。
あ、間違ってもつま先を内向きにしないように。膝が開いてだらし無くなりますよ。

ハイヒールだと膝が伸ばしにくい

ハイヒールを履いてフクラハギが短縮すると、つられてモモ裏も短縮しやすくなる。結果膝が曲がりやすい(伸ばしにくい)。

負担を減らした長い距離の歩き方

代表的なのはナンバ歩き。
脚と腕を対角で振りながら身体をねじって歩く現代の歩き方だと、体中の筋肉を1歩ごとに総動員しますが、ナンバだとほぼ半分ずつで良くなります。歩幅は狭くなるので『同じ体力で倍歩ける』とまではいきませんが、使う筋肉が減る分燃費が良くなって持久力があがります。
ナンバ最強説もちょいちょい見かけますが、パワーとスピードの現代歩きに対して、トルクと持久力のナンバ歩きなのです。

ナンバの最もたる動きが四股(シコ)です。筋力が衰え負担をかけられないお年寄りなどは、小さな四股を踏むように歩いている場合が良くあります。若いのに身体を左右に揺すりながら歩いているのは余程くたびれちゃっている証拠です。

痩せる歩き方

リーボックのイー○ートーンを単に発した『楽して歩けるスニーカー』ブームもすっかり懐かしい。
歩くという同一の行為がより“楽”という事はつまり、筋肉の使用量が少ないことを意味しています。筋肉の代わりに靴が仕事してくれるから楽なわけで、楽して歩ける靴で痩せるとは到底思えません。(楽な分距離を伸ばすなら痩せるかも)

ナンバ歩きと反対に、1歩1歩に全身の筋肉を動員すること。痩せるために歩くなら『短い距離でいかに疲れるか』を考えるのがベターです。

早い歩き方

「早く歩こう」と脚に力を入れると早く歩けません。自分の力で押さえつけて可動が狭くなってしまうからです。

力は入れるではなく出す。歩いて前へ進むなら、重力に対抗して下へ&前へ進むため後ろへ力を出す必要があります。

歩行

重心が残ったままでは、脚をいくら前へ出しても進めません。前へ進むなら重心を前へ!仙骨のあたりを誰かにほんの少し押してもらうとスタスタ脚が進むので試してみてください。

そもそも移動するとは・・・・

『立つ・座る』はそもそも静止するということでした。

理想の立ち方・座り方を考える前に。丹田とチャクラの新解釈
背筋を伸ばすとか胸を張るとか、頭を背骨に載せるとか足裏の内側に重心を置くとか、爪先の向きはアッチとコッチとか・・・・『正しい立ち方ってどんなだろう』と折角疑問を持って調べだしたけれど、統一性のない色んな情報が散らばっていて、結局何だかわからないま...

反対に、そもそも『歩く・走る』というのは重心が動く・移動するということです。重心が動かなければ片足で立つという簡単な動作すら出来ません。

片足立ちの物理

支点と重心が重ならない物理に反した形では立つこともままなりません。摂理に反したことをすれば壊れるのは当たり前です。

歩く・走るは片足立ちの連続

当たり前ですが、歩く・走るは片足立ちの連続です。上図左のような片足立ちは物理的に出来ないのだからこんな動きで歩くことも基本的に出来ません。(得意な筋肉で無理やりやってる人はかなり居ます)

真ん中は極端なナンバ。もっと大げさにやれば四股になります。
筋力が衰えたお年寄りはもとより、急登が長く続くとほとんどの人が膝に手をついて四股を踏むように登ります。落ちてきたパワーをトルクで補うためです。力が出せる動きは力が弱った時の動作でもあるわけですね。
股関節の外転筋が短縮性収縮メインなのも、筋力が低下した時にはありがたいわけです。

階段や登山の“下り”で膝が痛むのは伸長性収縮と連動がカギだった!
『登山は上りよりも下りの方がキツイ』自ら経験していなくても聞いたことはあると思います。別にコレ登山に限ったことではなく、普通の階段でも下りのほうがキツイのです、筋肉にとって。『上りはカカトで』これも登山する人ならわりと常識レベルの知識。つま先しか...

足裏から骨盤までの筋肉を出来るだけ万遍なく使って、上体を振らずに支点と重心を重ねる図右の歩き方が、デキる人に見える格好良い歩き方です。
股関節の外転筋群と屈筋群には伸張性収縮がメインに掛かるので、それなりに筋力がないと出来ない歩き方。だからこそ、こんな風に歩いていると力強く格好良く見えるわけです。

格好良く歩くと上体はあまり揺れませんが、重心をしっかり乗せるためにお尻(骨盤)だけは左右に振れます。振れ過ぎはトレンデレンブルグ徴候といわれますが、本当のトレンデレンブルグ徴候は中殿筋など外転筋群の麻痺で生じます。弱化だとしたらナンバチックになることの方が多いように思います。

普遍的な正しい歩き方はありません

色んな所を色んな歩き方歩く。それが最も正解に近い歩き方です。

そんなわけで先日またナナメ歩きに行ってきました。
お目当ての山が季節外れの積雪だったので、マイナーかつお手軽なお山へ。

正しい歩き方がわからないとお嘆きのあなたに

シダンゴ山でナナメ歩き

シダンゴ山でナナメ歩き

シダンゴ山でナナメ歩き

シダンゴ山でナナメ歩き

低山だけれど足元にはバリエーションがあって中々面白かったです。やっぱりあんまり整備されてないところが良いね。(向こうに見えてるのが当初予定した山)

この春1番の陽気に山頂でノホホンとしていたら、なんと犬の整体師養成講座卒業生と遭遇(笑)。

犬とトレッキング

お預かりのワンちゃんをお山へ連れ出すトレーナーさん。頼もしいねぇ。
犬も人も、整体の行く末はこういう形が望ましいと思います。はい。

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春です。山も色んな花が咲きだしています。あんまり難しく考えないでとにかく外へ出てみませんか。

湘南台のソメイヨシノ2017

湘南台のソメイヨシノ2017