慢性的な腰痛で良くある姿勢の崩れ3パターン

慢性的な腰痛で良くある姿勢の崩れ3パターン

わざわざ腰痛講座と題して姿勢性腰痛のパターン解説をしてた時期がありますが、パズルのピースを自分で繋げられる人になって欲しいという思いから、近頃はピースをバラバラに小出ししてました。
リクエストがあったので先日久しぶりにパズルを繋げた状態で解説してみたので、改めて、且つちょっと角度を変えてまとめてみました。

無理のない自然体、解剖学的基本肢位

まず前提として崩れていない姿勢、無理のない自然体を知っておかなくてはお話になりません。

極力モーメントを生まない基本姿勢

横から見て、頭頂、耳、肩峰、臍下丹田、大転子、膝、土踏まずが垂線上に重なる状態。
これは情報として知っている人も多いと思いますが、この状態が何故自然なのかまで説明できてはじめて理解していると言えます。只単に「これが正しい」などと言い張らないようにしましょうね。

立ち方・座り方の疑問に答えるエントリー。理想的な立ち方座り方は簡単な物理を理解すると勝手に見えてきます。キーワードは曲げモーメント。重心(丹田)が支点からズレたら、物理的に静止出来ないのであります。

【腰痛姿勢1】骨盤後傾+腰椎前彎減少(通称後彎猫背)

重心後ろよりで骨盤後傾が加速する姿勢

股関節を支点とした時の重心が後方へズレている状態。重心は重力に引かれ姿勢の変化はどんどん加速していきます。

いつも引っ張られて等尺性収縮で耐えている脊柱起立筋の広い範囲に鈍い痛み(鈍痛)を抱えてる場合が多いですが、ソコを緩めても一時しのぎなのは誰でもわかると思います。
重心が重力に引かれて生じる【曲げモーメント】が生じさせない自然体を目指すなら、緩めべき筋肉は他にあります。

日本人の場合は加齢とともにほぼ全員がこの姿勢になります。足を支点としてみた全体的な重心も後ろよりなので体重はカカトへかかる。足指が浮いたりカカトに角質ができたりなど出来やすく、オッサン型のO脚にもなりやすい。前屈が苦手なタイプ。

【腰痛姿勢2】骨盤前傾+腰椎前彎強(通称出っ尻)

前寄りの重心が重力に引かれて腰が痛くなる姿勢

支点(股関節)よりも前にある重心(丹田)が重力に引かれて骨盤の前傾が加速。結果的に可動いっぱいになる下部腰椎や仙骨にピンポイントの痛みや背部の硬さがでてきますが、当然これもほどくべき本当のコリは別の場所です。

日本人の場合はスポーツをバリバリやってる人か若い女性に限られる少数派。
全体的な重心も前よりなので親指などつま先側に角質が出来やすい。X脚、X・O脚にも。比較的身体の柔軟性が高い人が多く座る事と後屈が苦手なタイプ。

【腰痛姿勢3】骨盤後傾+腰椎伸展(通称腹突き出し)

少しでも立ってたらすぐ腰が痛くなる姿勢

股関節(支点)よりも丹田(重心)が後ろにあるので骨盤の後傾が進む。
僅かな時間でも立っていると腰椎下部にピンスポットの痛みや下背部に上背部にも痛みが出やすい。しつこいようだけど解くべきコリは別の場所です。

股関節を支点としてみた場合の重心は後ろだけれど、全体的な重心は前よりでつま先(小指の付け根)に角質が出来やすい。なんちゃってO脚、下腹ぽっこり、ペタンコなお尻。前屈も後屈も苦手で良いところ無し。

日本人は絶滅へ向かっております

ある日突然重力が3Gとかになっても上の2種は後ろに倒れたり前に倒れたりで対応できますが、1番下の腹突き出しは股関節の可動が既にいっぱいなので真っ二つに折れるしかありません。お年寄りを除く人口の大半、特に若い人のほとんどがこの姿勢で立っている日本人はほぼ全滅でございます。

それぞれ『何故そうなるのか』『放置したらどうなるのか』など突っ込みどころがないところまでしっかりと掘り下げ、ここに上げなかった特徴もしっかり紐づけて、子どもにでも説明できるようにしておきましょう。説明できなければ理解してないってことですからね。

ちなみに、骨盤後傾や前傾という言い回しは、整体師・セラピストさんだけのもので解剖学上正しい言葉ではありません。理解するために言葉を置き換えて置くことも必要です。

今や一般名詞になった骨盤矯正。何処のどなたが言い出しのか知りませんけれど、この言葉のおかげで整体のニーズが大幅に広がったのは間違いありません。感謝々。近頃は産後に骨盤矯正するのがまるで当たり前の常識みたいになっていますが、果たして骨盤矯正ってどこ...

画像に映らないと原因不明

未だに日本の痛み医療では腰痛の85%もが原因不明と言われています。

原因不明腰痛は85%
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/1911-1_2d_0001.pdf

原因が特定できなければ治療出来ないわけで、治療できなければ本来健康保険は使えないはずなのですが、

Industrial Health誌オンライン版2013年8月13日の掲載の報告によると、
2011年における職業性(作業性)腰痛に関する年間総医療費は821.4億円であった

との事。どうなってんでしょうね、この国の医療は。

近すぎて見えなくなっているものを見ようとせずに、見えないものを透かして見た結果多くの腰痛が原因不明になって、原因不明なくせに『腰痛症』なんて曖昧な診断をつけて健康保険を食いつぶしているのです。

コリは画像に映らないから原因にされない。コリは病気じゃないから治療もできない。姿勢の崩れはすぐ目の前にあるのにね。

コリは病気じゃないから医療で治療できない。そこで整体師の出番

医療において85%の腰痛が原因不明ということは、85%の腰痛は民間療法の範疇ということ。ワタクシ達の出番なわけです。
ワタクシ達は放射線や磁気で身体を透かしてみることは出来ませんが、視線・視野・視座を変えつつ肉眼で穴を開けるほどに身体を観察することが出来る。それが強みです。見えないものに思いを馳せるのでなく見えるものをきちんと見ましょう。

痛みは筋の酸欠です。(切った打ったなどは除きます)
特定の筋が頑張り過ぎ酸欠に陥っていることを痛みという症状で知らせてくれるのです。特定の筋が頑張ってしまうのは、

  • コリっている所為で頑張れない筋があるから
  • 反復動作を強いられるから
  • 身体の使い方を間違えてるから
  • 本能的に楽したいから

などなど。
腰痛の大半が医療では原因不明だとしても、ワタクシ達の目には人それぞれ様々な要因が見えてきます。どれもが当たり前で簡単なこと。簡単な要素がいくつも折り重なって複雑な原因を作っていることを忘れないようにしたいものです。

遊べる身体で人生を遊ぶ

遊びがあれば壊れない。コレ、万物共通の真理。
身体と人生にアソビを提案する整体師を育成する手力整体塾です。

まずは無料の授業体験。