背筋を伸ばすとか胸を張るとか、頭を背骨に載せるとか足裏の内側に重心を置くとか、爪先の向きはアッチとコッチとか・・・・
『正しい立ち方ってどんなだろう』と折角疑問を持って調べだしたけれど、統一性のない色んな情報が散らばっていて、結局何だかわからないままモヤモヤしている人がいることと思います。

ちょっと身体に詳しい人も全然詳しくない人も、好き勝手に書き散らしているので正にカオス(笑)なのが立ち方・座り方など姿勢の問題。なんでこんなにも混沌としてしまうのかといえば、やっぱり『そもそも』が抜けているからだと思います。
そんなわけで今回も『そもそも』なお話です。

そもそも『立つ』『座る』って何だ?

立つ・座るというのはつまり静止するということです。
重力がある地上には物理的なルールがあります。物理は地上において万物共通普遍の真理。地上の万物は、重心と支点が垂線上に重なってはじめて静止できます。

理想の姿勢を考える前に必要なこと。重心と支点

支点と重心の関係がズレたら動いてしまうのは小学生でもわかるはず。

理想の姿勢を考える前に必要なこと。重心と支点

重心が重力に押され、支点と重なるまで動き続けます。W(重心の重さ)×L(支点からの距離)=M(モーメント)。支点から離れたら離れただけモーメントが大きくなって、大きな力で“動かされる”わけです。意思を持たないモノなら、動かされた果にいつしか止まりますが、『支点と重心が重ならないと止まれない』というのが静止するってことの当たり前過ぎる本質です。

形が複雑で動きも複雑な人間の場合、部分々に重心があります。おおよそ、丹田とかチャクラとかの言葉で大切さが伝承されているところです。

丹田とチャクラ、重心・支点との関係
昨日のエントリーでふれた重心と支点の重要性を動画で表現してみたら、全然動きがないことに気づきました(笑)。そういえば、随分前に写真で解説したページがどこかに残っているはず。ま、いっか。とにかく体のことをもっと面白く!目指すはそれだけ。https://youtu...

座って静止するって事はつまりこんな感じです。

座るとは静止すること。丹田とチャクラの本質

バランスをとるのがちょっと難しいけれど、きちんと重なっていれば動かされずに静止できます。
(このイラストを作ってみて確信しました。やっぱり丹田は重心、チャクラは重心と支点の両方を表しているのでしょう。)

骨格を重ねるとこうなります。

理想の姿勢を考える前に必要なこと

オレ天才www。
限りなく脱力しつつも不安定さを補正するために体中の筋肉をアッチコッチと少しずつ動員して、重力に“動かされる”こと無く静止できるのがこの状態なわけです。
良く見る座り方だとどうなるかってーと・・・

座る丹田2

それぞれの重心(丹田)が重力に押されて動きまくります。ツルツル滑るところで寄りかかって浅く座れば、矢印の方向に動いていきますから誰でも納得するはずです。

滑らないところだとわかりにくけれど動かされている事は確か。動こうとしているものをチカラで押さえているから痛みが出てくるわけです。

良い姿勢が疲れる理由
姿勢が悪い人の大半は姿勢が悪いことを自覚しています。だけれどついつい悪い姿勢に成ってしまう。それはひとえに“楽”だから。使う筋肉の種類が激減する為楽に感じるのが悪い姿勢のメリット。筋の種類を減らして消費を抑えるかわりに特定の筋肉に負担が集中して痛み...

一箇所だけズレるってことは基本的にありません。一箇所ズレたら他のところも反射的にカウンターでズレる(だから全身施術が大事!)。全体の重心を支点と重ねることで何とか静止できるわけです。

臨機応変に重心をコントロールできるか否か

体重が50kgなら頭は5kg、腕1本は3kg、脚1本は10kg程もあります。それらがあちこち動く際に、丹田もいちいち動くのが自然です。

重心事ロールの重要性

重心をカウンターとして使わなければ動いちゃうわけです。頭・腕・脚だけじゃなく、荷物を持ったりおんぶしたりでも同様のことが起こります。

抱っこすれば自分の重心は後ろに下がる。おんぶすると前に出る。なるべく高い位置でのおんぶを推奨するのは、自分の重心をあまり動かさないで済む(姿勢を変えずに済む)からです。上の図の出っ張りを頂点に近づけ、丹田・支点と限りなく重ねられるのが、おんぶやバックパックが優れている最も重要な点です。

バックパックが定番になったように、おんぶも定番になるのだ!
いつの頃からか記憶が定かではありませんが、気付いたら街中にあふれているバックパック。特に中高校生の通学カバンと言えばもやはバックパックが定番の様に見えます。ワタクシ等の頃は巾着とか斜めがけがほとんどでしたけどね。登山やハイキングは大昔からバックパ...
  • 立つ・座るというのは静止するということ
  • 静止するには支点と重心が重なる
  • 腕でも頭でも動かすなら重心も動く
  • 移動する時は重心から進行方向へ。

◯◯が良い!とか単純な話ではありません。簡単なことが沢山複雑に影響し合って、正解は時と場合によるのです。色んな『時と場合』に対応できるように、日頃から色なん身体の使い方をしておきましょ。

理想の立ち方・座り方を考える前に必要なこと

ちなみにこちらは毎年恒例合宿のひとコマ。お馬さんに乗る重心コントロールの実習です(笑)。