卒業が迫ってきている塾生をマンツーマンの授業だったので、伊藤の基本手技を一通り受けていただきました。
部分部分の施術は当然何度か行なっているわけですが、“一通り”ははじめて。不思議な事に1から10まで施術するとなると診方が変わるもので、今まで気付かなかった塾生の体の癖が見えてきました。

左の起立筋がやけに細い。
これは私も塾生の皆さんも気付いていましたが、通しで(つまりクライアントとして)施術しながら、左の起立筋が細いのと合わせて右の背中(肋骨)が盛り上がっているように見えて伊藤の口から出てきた言葉は『体をひねるシチュエーションが何処かに無いか』でした。本人は思い当たるフシ無さそうにしばらく考えていましたが、随分たってから『!!!』『こっちに捻るって事ですよねっ!!』突如体を捻って見せました。
某有名和菓子店で働いている彼女は、お客さんの注文を受けるたびに体を捻って後ろの厨房?へ注文を流すのだそうで、それはきっと1日数十回では済まない回数同じ方へ上体を捻り続けているわけです。3年間も。
靭帯断裂でボルトが入っているのと反対側の股関節がどうもイマイチなのも、左の胸の方が大きいと思っていた事も、見事に全部繋がってきました。

立位回旋

習慣とか癖ってそんなものです。本人は無意識なので気づかない。捻っているつもりがないので問われても思い出さない。けれど身体にはしっかり記憶されています。それを読み解くのも整体師の大切な仕事。

未だに『骨盤が歪んでいるから右脚上でしか脚が組めない』などと仰る方が見受けられますが、これはとんだトンチンカンです。生まれながらに骨盤が歪んでいる人なんていません。生まれた時の骨盤はまだバラバラ。骨盤が骨盤になるのは10代後半から20歳くらいです。骨盤に限らず、体は使い方に合わせて形を変えてくれます。右脚を上にして脚を組みやすいように対応してくるのが体。同じ方向へ捻り続けていたら、そちらへ捻りやすく変化してくれるのが体です。体は裏切らない。
無意識だからこそ可能な事もありますが、無意識ばかりに偏らないよう、自分の体に興味を向ける事も必要だと思います。今、左右どちらのお尻に(脚に)体重が掛かっていますか?均等ですか?