多くの方にとって独立開業は未知なる世界。なのでUFOやらオバケやら良くわからないものに対する恐怖と似た感情を大なり小なり覚えると思います。

解明されていないモノコトはさておき、ちょっと調べたり経験者に聞いたりすればわかる事なら、未知を理由にビクビクする必要はありません。
ってことで、気になっている人がいるであろう整体師・セラピストの個人事業税について。

売上と収入の違い

まずはじめに明確に知って置かなければならないのが売上と収入の違いです。イケイケIT社長などがよく『年商○億円』などと称されていますけれど、年商=年間売上高なので純利益(収入)が如何程なのか、この情報からでは知る由もありません。

売上と収入の違い

語るなら純利益で語って欲しいもの。

法人(会社)の場合は、純利益から給与が分配されます。社長といえど給与なわけで、そこから個人の所得税や住民税、年金、健康保険と日々の生活費を支払うことになります。(まともな会社なら社会保険は負担してくれます。)

個人事業者の場合は純利益がそのまま収入になります。忙しく汗水たらして毎日働いているなら大半の出費は経費になるわけです。ただ、源泉徴収もなければ社会保険の天引きもないので、1年間の収入を申告して収める所得税を算出します。それが確定申告。確定した所得税を毎年3/14までに支払うのが個人事業主の定めです。

ちなみに所得税。サラリーをもらっているとあまり気にならないかもしれませんが、所得額(収入)によって税率が変わります。所得195万円までは5%ですがそれを超え330万円までが10%、さらに695万円までが20%と倍々で上がる。4000万円以上の所得があると45%も税金で持っていかれます。簡単に「金持ち優遇」なんて言うのはちょっと違うかもしれません。

売上と経費と収入の関係
確定申告では所得税だけでなく、住民税と健康保険料も算出されます。年金は収入に関係なく一律だけれど保険は変動するのです。しかもここ数十年変わりない所得税と裏腹に社会保険料は爆上がり中。税金や社会保険の請求は翌年の3月から7月くらいにかけて次々やってくる。ので、『宵越しの金は持たねーゼ』と昭和の芸能人みたいな暮らし方をしていたら、翌年あっけなく破産できます。税金の事を知らず、2200万円の契約金をもらって即2000万円の車を買った元プロ野球選手新庄選手の話は有名ですよね(笑)。

個人事業税とは何か

ご多分に漏れず個人事業税も確定申告から算出されますが、そもそも個人事業税とはどういった税金なのでしょう。

この税金は、事業を行う際に利用する道路などの公共施設や各種の公共サービスに必要な経費の一部を負担していただくもので、個人に課税される事業税と法人に課税される事業税とがあります。

所得税も住民税も自動車重量税もガソリンも半分は税金として収めているのに何だか腑に落ちません。個人事業税を収めるべき法定業種が1種~3種まであって税率も3~5%と3種類あります。(神奈川県:個人事業税の法定業種と税率)

290万円は控除されるので、青色・白色どちらも特別控除控除前の収入額が290万以下なら事業税を収める必要はありません。290万円を超えた分に関して、それぞれの税率から算出された税金を収めることになります。

個人事業税とはなにか

整体業は何業?

問題はここです。
法律で定められている法定業種の一覧に、整体業というのは見当たりません。執筆業なども存在しないし大体どう見ても業種が少なすぎます。

『一覧にない業種は個人事業税を取られない』とする書籍やネット上の文章を見かけますが、『請負業に割り当てられた』という文章も見かけます。実際ワタクシも税率5%の第1種事業、請負業ということになっています。

『下請け』という言葉もあるように、『元請け』から仕事を請け負うのが請負業だと思うのですが、下々のワタクシ達とお役人では『請負』という言葉の認識が違うようです。

個人の方が行う事業が、次の(1)から(4)の要件をすべて満たす場合は、「請負業」として個人事業税の課税対象となります。(注)

(1) 営業の範囲に属するものであること
(2) 資本的経営を行っていること
(3) 仕事の計画及び遂行について独立性を有すること
(4) 危険負担を有すること

これじゃあほとんどの商売が請負業だwww。

そもそも事業税は昭和25年(1950年)に制定されたもので、全く時代にマッチしてないのに、無理くり請負業にしてごまかしているのが気に食わない。しかも、整体院が請負業に当たるかどうかの判断は都道府県の税事務所に委ねられていて基準が曖昧!何ともお粗末な感じなのです。

どうでも良い揚げ足取りに国会の時間を割かないで、この辺の法律をちゃんと納得出来るようにしてもらいたいもんです。まったく。あ、文句は言いますけど払ってますよ!ちゃんと。

やっぱり知識は大切

「知らなかった」では済まされない事は色々あります。度胸があるのと無鉄砲は全然違う。出来る人ほど1歩は小さく臆病だったりするものです。未知故の恐怖を未知故のワクワクが越えなきゃ1歩は出せない。知識を付けて恐怖を最小限にワクワクを最大限にしていきましょ。

それにしても不愉快なのは健康保険。収入から算出するのじゃなく使った医療費から算出すべきじゃないでしょうかね。使った人が払うのは当たり前だと思うけれど。