昨日の続き
縮んだら縮んだだけ出力が落ちていくのが筋肉の生理。なるべくパワーを損なわず充分な可動を得る為に、骨格筋の多くは関節を2つ以上またぐ多関節筋で構成されています。
関節を動かすために縮んでいる一方で、別の関節の動作に引っ張られる事で出力の低下を防いでいるのです。

世紀のアイドル松田聖子さん。当時から天邪鬼なワタクシめはハマりませんでしたけれど、80年代最高のアイドルだった事は明々白々。聖子ちゃんカットが街中にあふれ『ぶりっ子』は流行語にもなりました。以降現在まで、彼女ほど飛び抜けたアイドルは現れていないと思います。
あらためて聴くと、近頃の“自称アーティスト”が尾っぽを巻いて逃げ出すほど抜群の歌唱力。当時の歌謡曲は楽曲も良いですな。

マイクの持ち方に特徴があって、良く極端に真似されていました。
上の動画でも時折手首を返してマイクを持つ場面が見られます。こうやって持つと何ともまぁブリブリなぶりっ子に見えるから不思議です。

艶のある伸びやかで豊かな歌声には上半身の脱力が不可欠です。
マイクを握る為の筋肉(指の屈筋)の多くは前腕(肘下)から始まっていて、手首の屈曲にも関与します。

指の屈筋一覧
つまり手首を曲げてしまうとそれだけでかなりの分縮まってしまい筋の出力が下がるので、指を曲げるがシンドくなります。手首を反らせた方が生理的に軽い力でマイクを持つことが出来るのです。
(ギタリストが肘を痛めるのも同じ理屈。以前こんなコラムも書いてます>>>ギタリストの肘- 整体 for Guiterist。生理を無視した使い方をすれば壊れるのは当然です。身体壊して自慢するなんてアマチュア。)

元々が非力で尚且つ上半身の余計な力を抜こうと思ったら、筋肉の出力が下がるような身体の使い方は出来ないわけです。聖子ちゃんは当然頭も綺麗に背骨に乗っています。感覚だけで当たり前にそれらをやってのけるあたりが、やっぱり彼女がトップアイドルたる所以なのかもしれません。

それにしても、手首の角度ひとつで弱々しさや力強さが伝わるのは一体全体何なんでしょうね。マイクに限らず手首を反らせてファイティングポーズとっても、まったく強そうには見えないものなぁ。