もともと備わっている原始反射などの無条件反射は、身体にとって無くてはならないありがたい機能です。
経験や学習によって後天的に身に付く条件反射も、仕事やスポーツなどで大変役に立ちます。五感からの入力が脊髄レベルで処理されて身体が勝手に動くのが反射ですから、脳からの指令を待っていては間に合わないようなシチュエーションでは、練習して条件反射を身に付ける必要があります。反射はとにかく速い。それが1番のメリットです。

健康の秘訣として語られる事が多い規則正しい生活は、慣れを生み条件付けを経て生活そのものが条件反射で可能になります。“速い”という反射のメリットは活かせませんが、脳を使わないというメリット?は活きます。

人間にもほんの少しだけ野生が残っています。本能的に楽をしようとするのがそれです。野生では明日食べ物にありつけるかどうかわかりませんから、本能はカロリー消費を押さえようとします。

全身の酸素の20%ほどは脳で消費されるといわれています。部位別で1番酸素を使うのが脳なのです。酸素を使うという事はカロリーを燃焼するという事。筋肉の無い脳がどうやって燃焼するのか伊藤にはわかりかねますが、某女性プロ棋士いわく『1局3kg』体重が減るのだそうです。

条件反射も使い方の問題

ルーチンを大切にしている“プロ”は沢山いらっしゃいますが、『脳を使わない』という事をわかった上で活かしているのかもしれませんし、単に験を担いで要るのかもしれませんし、ルーチンだけれどもしっかりと脳で感じ考えて動いているのかもしれません。
規則正しい日常生活をそんなプロのように過ごせる人はまず居ません。単に脳を使わず、楽になっていくだけじゃないでしょうか。

昔、深夜の交差点で完全な信号無視の車の横腹に突っ込んだ事がありますが、運転していた出勤途中のオッチャンは信号が青か赤かもまったく覚えていませんでした。いつも同じ道をいつも同じタイミングで条件反射で走っていたようです。きっと信号のタイミングが変わったんでしょう。

ブツブツ文句を言いながら規則正しい生活で楽をしていた人達は、震災の後『早くいつも通りに戻って欲しい』とこぞって愚痴をこぼしていました。

見ることなく見る、聞くことなく聞く、感じることなく触れる、味わうことなく食べる、筋肉を知覚することなく動く、匂いをかぐことなく息を吸う、考えることなく話す。

人間の特性を嘆いたレオナルド・ダ・ヴィンチが残した言葉です。

自律神経でも運動神経でも可能な呼吸という動作は、心(意識・脳)と身体を繋ぐ代表ですが、その他の動作も条件反射で済ませずに五感で感じ脳で動かせるのが私達人間です。規則正しくても『感じて動かす』事は出来ると思いますが、条件反射になってしまいそうな人は不規則にした方が良いかもしれません。慣れない事は自然に脳を使いますからね。
『運動しているのに痩せない』人は特に脳での消費が足りないのかも知れません。

使わない機能は必要ないと判断されて壊れていきます。新しい事に挑戦すると、身体も脳も使ってなかったところが動き出しますよ!

手力整体塾

今年は早くから新入生が入ってきています。春には満員になるかもしれません。入塾をお考えの方はお早めに。

 

先日観た『マルタのやさしい刺繍』(原題:Die Herbstzeitlosen)という映画がとても良かったのでシェアしておきます。これから1歩を踏み出す人、踏み出すことに二の足を踏んでいる人は是非。